新型コロナウイルスは感染力の強い病気です。歯科医院に限らず人が複数いる場所で、感染のリスクを0にすることは不可能です。大型のクラスターや治療からの感染が起きた歯科医院は国内ではほぼないはずですが、歯科医院が最も危ないと信じている人もいます。
だからこそ、歯科医院には不退転の覚悟を持って新型コロナウイルスから患者さんを守る努力を全力で行い、小さな可能性をひとつでも減らしていく取り組みを積み重ねていくことが責務と考えています。医師や看護師の患者さんから「ここまでやっているの?!」と驚かれるメリー歯科のコロナ感染対策です。
患者のみなさま・付添の方へのお願いしている感染症対策
現在、当院にご来院いただく皆様には以下の対応をお願いしています。
来院時に検温させていただきます。37.3度を上回ると、治療や付添をお断り致します。
発熱がある方は当院にご来院頂かないようご協力ください。
治療前にイソジン等によるうがいをお願いしています。
アレルギーのある方は他のうがい薬をご利用いただけます。
マスクを着用してご来院ください。
手指のアルコール消毒をお願いすることがあります。
ソーシャルディスタンスの確保にご協力ください。
便利グッズの一部を貸し出し中止しています
現在、待合室の雑誌や子ども用おもちゃの貸し出しを注視しております。なお、タービン音を軽減させる音楽(ヘッドフォン)、子ども用のコンテンツを詰めたipadに関しては、都度消毒してお貸ししています。
ご理解とご協力をお願いいたします。
患者さんが医院で感染しないための対策
診療台は患者さんが変わるたびにすべて消毒・清掃。
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1時間に一度以上のアルコール消毒
治療用チェア周辺やトイレ・ドアノブ・電気スイッチなどの重要部位は1時間に一度以上、診療台は1診療毎に75%上のアルコール(流通不足時のみ効果が認められている界面活性剤)を使用して消毒。
施術者1人に対してサポートスタッフ2.1人の充実した治療体制で消毒を徹底しています。(2020年の総労働時間より算出)
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治療中に座面の下を触ることなどをマニュアルで学びます。
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消毒マニュアルの整備による消毒部位のランク分け・盲点となる死角の排除と消毒スタッフへの教育の徹底
結局コロナ対策の最大の防御策は接触をさせない清掃と汚れた空気を吸わない換気だと思います。
普段の患者さんの行動やお子さんの触る場所をすべて洗い出し、靴べらやスイッチ・便座など触らざるを得ない場所、靴を脱ぐ際によろけないよう支える壁やドアを開けるときではなく閉める時に無意識に触ってしまうドア面など何気なく触れる場所を洗い出し、盲点となる死角がないように洗い出しています。
また、部位ごとにランク分けして清掃時に効率的に消毒作業を行っています。
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診療台周辺の空気を3分内に清浄化
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約50畳の院内に大型空気清浄機8台(196畳分)を設置。
計算上、診療台の真下2mx2mの空間と同量の空気をフィルタリングするのに3分、医院全部の空気相当を7分で常にフィルタリングしています。 「省エネ運転モード」ではウィルスやエアロゾルを感知できないので、常時一定の出力で稼働しています。
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CO2計測器でモニタリング
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待合室は常時換気中。診察室は30分に1回以上の換気を実施
治療中はユニット毎に設けた大型空気清浄機で感染力の強い粒子を速やかにフィルタリングして、治療が終わったら全室で換気を行い、0.3㎛以下の微粒子を屋外に排出するようにしています。
CO2計測器を使用併用して、異常数値が出ないか常にモニタリングしています。
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飛沫にウィルスが飛ばないだけでなく、侵入したウィルスを体内に入れない効果もあります。
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診療前にイソジンでお口を消毒。飛沫にウィルスを混在させない
厚生省および日本歯科医師会は治療前後にうがいによる消毒をして治療をすることをガイドラインとしています(※)。唾液内のウィルスを消毒することで飛沫に含まれるウィルスが消失・減少します。
※「新たな感染症を踏まえた歯科診療ガイドライン」ではポビドンヨード(イソジンのこと)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロルヘキシジンなどを推奨しています。
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文房具やキーボードまで光触媒コーティング |
光触媒による院内の全面抗ウィルスコーティング
イス・手すり・ノブ・スイッチ・壁・床・建具など、医院全体を抗ウィルスコーティング。
食品添加物でもある酸化チタンに光が当たることで表面で強力な酸化分解が起こり、ウィルスやあらゆる有機物質を水と二酸化炭素に分解・無害化します。
治療時に使う文房具やネームプレート・キーボード等も光触媒コーティングをしています。アルコールで拭いても、コーティングの性能は変わりません。
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水道・石鹸とも非接触
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非接触センサー式の水道(蛇口)や液体石鹸ディスペンサーの導入
できるものから非接触のものに取り替えています。
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簡易的な待合室
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廊下に簡易待合室を設置
ソーシャルディスタンスの確保のためエレベーターホールに簡易的な待合室を作りました。
ソーシャルディスタンスが確保できない場合にご利用頂けます。
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夜間に次亜塩素酸水による空間消毒をすることで人体の影響を最小化しています。
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深夜に次亜塩素酸水噴霧による全室消毒。6時間以上のダウンタイムを設けて診療
次亜塩素酸水の空間消毒は人体の害が不明なため厚生省では推奨されていませんが、パナソニックは北里環境科学センター等の協力でその消毒効果や安全性を確認しています。
いろいろ行い調査した結果、夜中の診療時間外に次亜塩素酸水噴霧による消毒を強力に行い、昼は行わないのが最も安全性が高く・消毒効果が高いと判断しました。
もともと不安定な次亜塩素酸水分子(HOCl)は花粉やカビなど様々なものに反応して安定物質に変化するため、噴霧終了から6時間以上の充分なダウンタイムを取り・朝に換気をすれば、人体の影響は全くなくなります。
死角のない全室消毒をしています。
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黄色で表された排気は通常屋内に排出されます。フィルターは歯科機器のオプションです。
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エアー吸気・排気の完全分離と3重のフィルター完備
治療中に歯に吹きかけるシューシューする空気(コンプレッサー)と、汚れた唾液とともに吸う空気(バキューム)は、通常機材が同じ部屋あるため、一般的な歯科医院設計では同じ空気を循環させていることが多いです。
当院ではバキュームの排気される空気を一度HEPAフィルターを通過させた上で、マシンルームより1.5mほど離れた屋外に完全分離して廃棄しています。そのため、コンプレッサーから同じ空気を吸うことは現実的にはありません。
さらにコンプレッサーには通常のフィルター(3um捕集効率99%)とマイクロ除菌フィルター(0.2um捕集効率99.99999%)の2重フィルターを採用。確実にキレイな空気を治療に使っています。
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スタッフが院内で感染しないための対策(クラスター対策)
スタッフを守ることは患者さんを守ることと同じ。スタッフが治療のウィルスを持ち込まないように、スタッフが外部で感染しても、他のスタッフにうつさないように、設備や行動で対策をしています。
イエローゾーンの消毒手順が壁に貼ってあります
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従業員用イエローゾーンの設置
一般病院において最も課題となるのはゾーニングです。
感染症病棟に習い、スタッフ用イエローゾーンを設置しています。予防着を脱ぎ、手指や衣服・靴底等の消毒して、文房具等のグッズをUVロッカーに置き、休憩スペースにウィルスを持ち込まないようにしています。
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スタッフロッカーを個別にすることも感染を防止する一環です。
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UV消毒用ロッカーの設置
スタッフの文房具はアルコール消毒もAg光触媒コーティングもしていますが、文豪具は部品が細かく、また紙製のものなどはアルコール消毒が行き届かない可能性があります。
そのため、従業員毎に使用できるUVロッカーを設置し、入退室毎に必ずUVによる消毒を行っています。
光触媒コーティングの効果も最大化され、拭き取りでは行き届かないすべての手持ち用品を消毒します
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SHARP製のフェイスガードは写真に写らないほど。
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医療スタッフのマスク・グローブの常時着用。治療スタッフはフェイスガードも常時着用
使い捨てのマスク・グローブなどの感染対策はもちろん、飛沫を直接浴びないようにするために、フェイスガードも着用して治療を行っています。
治療の妨げにならないようスタッフは複数のフェイスガードから自分にあったものを選びましたが、全員がAQUOSの液晶画面技術を使ったSHARP製を選らんで使用しています。治療の精度を落としません。
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N95マスクや同等品のKN95.その日にわかる簡易検査キットや病院に送付するPCR検査など、多数常備
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N95マスクや抗原検査キットの大量常備。軽微な初期症状に即時対応
発熱があるスタッフは当然欠勤としていますが、コロナ感染しても発熱することはむしろまれですので、初期の体の変調に対してどう対応するかが初動の速さになります。
理想を言えば体のどこにも不都合がないスタッフだけで運営するのが最良ですが、現実には不可能で、スタッフにも生理痛や天気痛・持病などがあります。それら軽微な体の変調を隠すようになると、初動が遅くなるだけでなく、感染拡大も招きます。
そこで当院では体の変調に応じて
- N95マスクまたはその相当品の使用を指示
- 別室での食事や休憩の指示
- 簡易的な抗原検査キットや病院に送るPCR検査キットを使って検査
など、レベルに応じた早期対応を準備。早期の変調を隠さず、かつ症状に応じた柔軟な対処できる体制を作っています。
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屋内の壁床イスはもちろんひざかけや冷蔵庫もコーティング。
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スタッフルームの全面光触媒コーティング
治療室で行っているAg光触媒コーティングをスタッフルームでも行っています。
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夜間に消毒をすることで人体の影響を最小化しています
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従業員スペースの夜時間の次亜塩素酸水噴霧による全室消毒
治療室で行っている次亜塩素酸水の夜間噴霧をスタッフルームでも行っています。
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休憩中もマスク着用常時換気しています
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従業員休憩所の食事用のパーティションの設置
飲食をする際には必ずパーティションのスペースで食べるようにします。
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例えば、冷蔵庫も定期的に消毒。
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従業員休憩所の感染対策規則
昼食時の行動や換気のルール、白衣の消毒や取り扱いなど、院内と同様に見えない場所でも感染対策をしています。
例えば、21日ほどコロナが死滅しないといわれている冷蔵庫は、
- 私物はジップロックに入れる
- 醤油、マヨネーズは小分けのものを医院が支給
- 食品添加物の「ノロキラー」を使って定期的に消毒
など、盲点を排除しています。
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コロナ以前から行っている感染症対策
感染症対策は歯科医院にとってとても大事なことです。患者さんの見えるところも、見えないところもいつも清潔にすること。日常的な取り組みこそ、感染症予防には大事です。
マスク不足の際には、近隣の総合病院や病院経営している患者さんにもマスク寄付をしました。
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患者さんごとに紙コップ・エプロン・施術者とアシストスタッフのグローブは必ず使い捨てし、新しいものを使用
グローブやエプロン、紙コップは当然患者さんごとに医師・アシストとも使い捨てて新しいものを使用。
使い捨て衛生用品は常時半年分以上の在庫を確保。市場に余裕のあるときに備蓄することで、市場の負担を少なくし、医院の在庫を切らすこと無く、高い衛生レベルを維持できるようにしています。
チェアサイドに設置してあるティッシュすらも治療毎に一枚捨ててからお迎えしていますので、治療中にお口を拭くのも安心です。
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汚れを目立ちづらくするとか隠す発想はありません。
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「髪の毛1本落ちてない診療室」を目標に頻繁な床清掃
ホコリが舞うことも大きな感染リスクになりえます。
いつもキレイが見えるように白い床にして、掃除を徹底しています。
院長は掃除好きなので、自分でもしょっちゅう掃除します。
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タービンも患者さんごとに消毒
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患者さんごとのタービンの滅菌
患者さん一人毎にタービン本体の清掃や滅菌器を使った消毒をしています。
タービンは歯医者さんならではの「キュイーン」と鳴る歯を削る機械です。
以前、このタービンの滅菌がしていない医院が多くあるとニュースになりました。
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紙コップやエプロンも新品とわかるこの状態で患者さんをお招きします。
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滅菌済みタービンや基本セットは滅菌パックにいれ、患者さんの目の前で開封
薄い青い袋は高圧・高温で滅菌をする際に使うもので、消毒が済んでから誰も触っていない証。感染に対する安心を目でご確認頂けるようにしています。
治療直前で開封することで安心を提供するだけでなく、できる限り感染のリスクも減らしてます。
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消毒の基礎はマンパワー。施術者1名に対してサポートスタッフ2.1人で対応
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消毒・清掃の専門スタッフ
消毒はとにかく手間を惜しまないこと。手が足りないと消毒がおろそかになり感染のリスクが増えます。
施術者1人に対してサポートスタッフが平均2.1人。(2020年の総労働時間より算出)消毒専門のスタッフもいます。
充実した治療体制で院内のキレイ・消毒を徹底しています。
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スタッフ専用SNSで各自おすすめグッズや感染防止策を情報交換しています。
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全スタッフを対象に感染予防用品購入助成
感染対策は公私に渡り、ずっと注意し続けなければいけないので、心身ともに疲れます。そのため、時に楽しく・前向きにやることも大事です。
スタッフ一人につき1万円ほどですが、コロナの感染予防用品や食品などを購入支援をしました(2021年1月)。
なにを買おうか情報交換し、自分のお金では買うのをためらうような衛生グッズを知ったり、他の方のおすすめのヨーグルトや栄養補助食品などを試したりと、感染防止の意識と情報交換を活性化する行うねらいです。
コロナ疲れしたスタッフの方へのねぎらいとモチベーション対策も同時に兼ねています。
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これらの対策のいくつかはスタッフのブレストや意見から始まっています。
設備やシステムを充実させることで安心してしまうのはモラルハザードが起きて逆効果。
感染対策をしよう!とする意識と、やる気こそがメリー歯科の感染対策の要(かなめ)です。