歯周病になりやすい人、なりにくい人の違いについて

   

こんにちは。綾瀬駅前のメリー歯科です。

今や日本人が歯を失う原因の第1位にもなっている「歯周病」。 現在では、歯周病はお口だけの病気ではなく、全身の健康にも悪影響を与える病気として医学会からも注目されている分野です。

歯周病は自覚症のないまま進行していき、気づいた時には手遅れとなってしまっているケースも少なくありません。そのため、歯周病に罹らないようにするには普段からの正しいブラッシングがとても重要です。

しかしながらその一方で、時間をかけてブラッシングしているにもかかわらず歯周病になりやすい人もいれば、特に意識してケアをしているわけではないのに歯周病になりにくい人もいます。

本日は、そんな歯周病に「なりやすい人」と「なりにくい人」の違いについてご紹介したいと思います。

 

歯周病になりやすい人の9つの特徴

歯周病は、ひと言で「こんな人がなりやすい」というのは難しく、いくつかの要因が重なって発症することがほとんどです。
下記、歯周病のリスクを高める9つの要因をご紹介しますが、3つ以上当てはまる方の場合は「歯周病になりやすい人」と言えるでしょう。

  1. 夜、歯磨きをせずに寝てしまうことが良くある
  2. 歯ぎしり、食いしばりの癖がある
  3. 歯並びが悪い
  4. 口呼吸をしている
  5. 喫煙の習慣がある
  6. 歯科医院での定期メンテナンスを受けていない
  7. 糖尿病にかかっている
  8. 親が歯周病である
  9. 降圧剤や免疫抑制剤などの薬を服用している

 

1.夜、歯磨きをせずに寝てしまうことが良くある

眠っている時は、起きている時に比べて唾液の分泌量が大きく減少するため、お口が乾燥した環境になって、むし歯菌や歯周病菌が活発化しやすい状態になっています。

そのため、食べかすや歯垢がお口の中に残ったまま眠ってしまうと、細菌が大量に繁殖してしまい、歯周病のリスクが非常に高まります。

夜、お酒を飲む習慣のある方などは、歯磨きが面倒になってしまいそのまま眠ってしまうことも多いかもしれませんが、そのような習慣のある方は、たとえ朝起きた時に毎日丁寧にブラッシングしていたとしても歯周病になりやすくなります。

 

2.歯ぎしり、食いしばりの癖がある

歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、歯に異常な力がかかり続けているため、歯を支えている骨などの組織が弱り、歯周病が進行しやすい状態になっています。

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行っている可能性が高い習癖のため、ご自身でも気づいていないことが多々ありますが、歯ぎしりや食いしばりは歯周病だけではなくお口の中に様々な悪影響を及ぼしてしまいますのでなるべく早めに治すことがおススメです。

歯ぎしりや食いしばりが強い人はマウスピースなどで歯を保護するなどの対策をすることもできますので、お気軽にご相談ください。

→歯ぎしり、食いしばりについてくわしくはこちら

 

3.歯並びが悪い

歯並びの悪い方の場合、歯が重なり合っていたりデコボコいていたりして、歯と歯の間や歯と歯茎の境目にプラークが溜まりやすい傾向があります。

また、歯ブラシが隅々まで届きにくく磨き残しができやすいため、歯周病にもなりやすくなってしまいます。

矯正治療によって歯並びを整えるのが最善ですが、矯正治療が難しい方でもご自身にあった正しい歯の磨き方をマスターしてきちんとケアをすることで歯周病を予防することができますので、歯科医院で磨き残しのなくなる歯の磨き方の指導を受けるのもよいでしょう。

また、歯並びは年を重ねると悪くなる傾向があります。

若い時はきれいな歯並びでも、歳を取ると歯の間に隙間が生じる方もいらっしゃいますので、歯並びの変化に応じて磨き方も変えながら口腔ケアに努めましょう。

 

4.口呼吸をしている

口呼吸をしているとお口の中が乾燥してしまいますので、唾液による殺菌・消毒作用が失われて雑菌などが常に繁殖しやすい状態になります。

そのため、歯周病が悪化するリスクはもちろん、虫歯や、口内炎、ヘルペスなどもできやすくなります。

また口呼吸は、鼻呼吸のように鼻毛や粘膜によるフィルターを通さずに空気中のウイルスや細菌をダイレクトに体内に取り込んでしまうため、免疫力を下げる原因にもなります。

そのほか口呼吸は、歯並びの悪化や口臭の原因にもなりますので、口呼吸の習慣がある方はなるべく早めに「鼻呼吸」に改善することをお勧めします。

 

5.喫煙の習慣がある

タバコの煙に含まれる一酸化炭素は歯茎の血流を悪化させ、ニコチンは毛細血管を収縮させたり白血球の働きを鈍くさせたりする原因になります。

そうすると、歯ぐきの抵抗力が弱まり免疫力も低下してしまうため、歯周病になりやすくなります。

また、タールは歯にこびりつくとプラークが付着しやすくなりますので歯周病のリスクはさらに高まります。

日本臨床歯周病学会のデータによれば、1日10本以上の喫煙で歯周病にかかるリスクは5.4倍に、また10年以上喫煙習慣がある場合は4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなることがわかっています。

スモーカーの方はもちろん、受動喫煙でも歯周病にかかりやすくなることが明らかになっていますので注意が必要です。

 

6.歯科医院での定期メンテナンスを受けていない

「歯科医院に行くのは痛みが出たり、詰め物が取れたりしたときだけ」という方も多いかと思います。

しかし、歯科医院でのメンテナンスを定期的に受けていない方は、高確率で歯周病に罹り、進行してしまいます。

中には、「うちで毎日しっかりすみずみまでブラッシングしていれば大丈夫!」と思っている方もいらっしゃるかと思いますが、ご自身の手で汚れ(プラーク)を毎日100%落とすのはとても難しいこと。どんなに綺麗に磨ける人でも歯ブラシのみで60%、デンタルフロスを使用しても85%程度までしかプラークを落とすことはできないと言われております。

そうすると、磨き残しの部分がどんどん溜まっていってしまい、歯周病になりやすくなってしまうのです。

歯科医院では、専用の器具を使用し、ご自身では取り除けなかった汚れをしっかり除去することができますので、定期的に歯科医院に行って汚れを除去してもらうことが必要です。

 

7.糖尿病にかかっている

糖尿病が原因で起こるさまざまな病気を合併症といいますが、実は歯周病もその合併症の1つです。

糖尿病になると免疫力が低下するため、歯周病菌に対する抵抗力も低下してしまうほか、高血糖の影響で唾液の分泌量が減ってしまうため、お口の中が乾燥して歯周病を悪化させることが知られています。

また、糖尿病と歯周病は密接な関係にあり、歯周病があると糖尿病がさらに悪化しやすくなるという悪循環が発生してしまいます。

一方で、歯周病治療が糖尿病の改善にも効果があることもわかってきておりますので、糖尿病にかかっている方はきちんと治療して早く治すようにしましょう。

 

8.親が歯周病である

歯周病自体が遺伝することはありませんが、歯周病になりやすい要因は遺伝する可能性が高いと考えられています。

例えば免疫力。歯周病は免疫力が低下すると発症リスクが高まりますので、生まれつき免疫力が低いと歯周病を招きやすくなります。また、遺伝的疾患でもある糖尿病や白血病は、歯周病に影響を及ぼすことが明らかになっています。

こうした理由から、歯周病と遺伝は無関係ではないと言えます。もしご両親のどちらかが重度の歯周病(歯槽膿漏)を経験しているという方、もしくは糖尿病だという方は、ご自身も重度の歯周病になるリスクがあると考えておいたほうがよいでしょう。

 

9.降圧剤や抗てんかん薬、免疫抑制剤などの薬を服用している

日本は高血圧患者が多く、高血圧症に対する治療方法として降圧剤の内服をしている方がも多くいらっしゃいますが、降圧剤の中には「カルシウム拮抗剤」の成分が入ったものがあり、この薬を服用すると歯肉増殖という副作用が出てくる場合があります。

歯肉増殖がおこると歯と歯の間を中心に歯茎が腫れ、出血しやすくなります。

そのため、歯茎が腫れることブラッシングの行き届かない部分が多くなり、食べカスなどがたまり細菌感染を起こしやすくなります。

また、抗てんかん薬や免疫抑制剤同じように、長期の服用で歯肉増殖を引き起こす事があります。

 

まとめ

歯周病になりやすい人の特徴を挙げさせていただきましたがいかがでしたでしょうか。

ご自身が「歯周病になりにくいタイプ」であるならそれにこしたことはありませんが、「歯周病になりやすいタイプ」であったとしても、歯周病の予防に努めれば重症化にともなう抜歯や歯の喪失を避けることは可能です。いつまでも健康な歯で過ごすために、改められる習慣はなるべく改め、口腔内環境や生活習慣の改善に取り組みましょう。

 



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